ラーメン屋の大将

恥ずかしながら帰ってまいりました。

まるみえです。

どうもお久しぶりです。
仕事が割とヘビーなのと、天性の怠惰と、三十路間近の急激な老化が絶妙にブレンドしてしまい、更新が滞ってしまいました。
もうちょっとコンスタントに書きたいとは思ってるのですが、なかなかねえ...。

と、言い訳もしたところで、今日はよく行くラーメン屋の大将にちょっと感動した話。

このラーメン屋、大将はパキパキの元ヤンもしくはヤクザオーラ漂う40歳手前のそこそこ無愛想なおっちゃんと、
夜は男性スタッフが一人、昼間は女性スタッフが一人いまして、割と繁盛しているお店です。

週末ともなると、昼夜問わず割と満席で、たまに酔っぱらいが入ってきてワケのわからんことを言っては大将がパキパキになりかけて店内の雰囲気がピリピリする感じの店です。

ちなみにぼくはラーメンを食べるとき、通常の器だと一人では食べれないので、浅いお皿に移し替えてもらいます。
誰かと一緒にいくときはその人にお願いするんですが、割と一人でいくのが好きなので、そういう場合はお店の人に恐縮ながらお願いしているわけです。

夜に一人で行くと、男の店員さんが色々気配りしてくれてラーメンを移し替えたり、水にストローを突っ込んだりしてくれます。
その間、大将は特にこちらに気を配ることもなく、時折パキパキしながら黙々とラーメンをつくっています。

ここ最近は昼間にも一人でいくことが増えたんですが、夜にいったときと1つ違う点があったのですね。

ラーメンを移し替えてくれるのが、女の店員さんじゃなくて大将なんです。
店内にそこそこお客さんはいるので大将はパキパキしながらラーメンをつくらないといけないはずです。

最初は「?」と思ったんですが、すぐにぼくの脳内にガチンコファイトクラブのナレーションで大将のこんな心の声が聞こえてきたのです。

『あんちゃん...アンタのことはよく知らねえけどよ、アンタも男だよな...女にはみせらんねえ弱さってあるだろ...でもよ、男同士だったらいいじゃねえか...』

自分がもしぼくの立場だったらっていうのを想像し、考えてくれた上での行動なのです。
きっと大将の中で男のプライドとしての線引きをそこで敷いたんじゃないかと思います。
正直ぼくは女性でも男性でも気にしなかったし、そういったマッチョなプライドももっていないのですが、そんなことは問題ではありません。

これがラーメンの移し替えだとどっちでもいいじゃんって思う人がほとんどだと思いますが、トイレ介助とかお風呂だと同性か異性かっていうのは気になるじゃないですか。
そこの分岐点が大将にとってはラーメンの移し替えだったんじゃないかと思います。

たかだか車椅子の客一人にそこまで想像力を働かせ、障害者としてではなく男性として尊重してくれてることが嬉しいのです。
ぼくが大将の立場なら昼飯時の忙しい時間にそんなことを考える余裕などないし、考えたとしても実際やれるとは到底思えません。

まあ、これはぼくの妄想なので絶対にそうだとは言えまえせんが、多分そういうことなんじゃないかと思っています。
あと考えられる可能性としては、ぼくの存在がかなりナチュラルにセクシャルハラスメントで、女性スタッフを近づけたくなかったとかの線もあるかもしれませんが。

というわけで、あの店がずっと繁盛してくれるように今日もぼくは祈るのです。ラーメン。